「ベンチプレスで100kgを上げるのは何年後の話?」
「頑張って重い重量を持ち上げているのに、全然筋肉が大きくならない…」
多くの筋トレ愛好者が抱える悩み、それは「筋肉の肥大化」
何年も努力しているのに、思うように結果が出ないと、モチベーションが下がってしまいますよね。
しかし、最近の研究によると、筋肉の成長には「総負荷量」が重要だとわかっています。
この新しい知見をもとに、効果的な筋トレ方法を見ていきましょう。
筋肉の肥大化に必要な「総負荷量」とは?
「総負荷量」とは、筋トレで使った重さや回数を計算して、どれだけの負荷をかけたかを示すものです。
計算式は以下の通りになっています。
総負荷量=重量 × 回数 × 頻度
ここでの用語を簡単に説明。
- 重量: 持ち上げる重さ(例えば、ベンチプレスでの重さ)
- 回数: 1セットで何回持ち上げるか(例えば、10回)
- 頻度: 1週間に何回そのトレーニングをするか(例えば、週に3回)
具体的な例で考えてみよう
- 高重量・低回数の例
ベンチプレスで50kgを7回、週に2回行った場合の計算は次のようになります。
- 重量:50kg
- 回数:7回(レップ数)
- 頻度:週2回
50kg × 7回 × 2日 = 700kg
つまり、1週間で700kgの負荷をかけたことになります。
- 軽重量・高回数の例
ベンチプレスで45kgを12回、週に2回行った場合の計算は次のようになります。
- 重量: 45kg
- 回数: 12回(レップ数)
- 頻度: 週2回
これを計算すると…
45kg × 12回 × 2日 = 1080kg
こちらは、1週間で1080kgの負荷をかけたことになります。
総負荷量の筋肥大のエビデンス
筋肥大における総負荷量の影響に関する論文やエビデンスは存在しています。
以下に、関連する研究や情報をまとめましたので、参考にしてみましょう。
総負荷量と筋肥大に関する研究
- 研究1: 低負荷と高負荷の筋力トレーニングの比較
- 論文タイトル: Strength and Hypertrophy Adaptations Between Low- vs. High-Load Resistance Training: A Systematic Review and Meta-analysis
- 概要: この研究では、低負荷と高負荷の筋力トレーニングの筋肥大に対する効果を比較。
結果として、筋肥大は負荷の範囲に関わらず達成可能であることが示され、総負荷量が重要であることが確認されました。
研究の目的と内容
この研究は、低い負荷のトレーニング(軽い重さ)と高い負荷のトレーニング(重い重さ)が、筋肉の強さや大きさにどのように影響するかを調べるために行われました。
研究者たちは、たくさんの文献を調べて、21の研究を選びました。
研究の条件
選ばれた研究は、以下の条件を選択しました。
- 低負荷トレーニング(最大の重さの60%以下)と高負荷トレーニング(60%以上)の両方を含むこと。
- トレーニングのすべてのセットが、筋肉が疲れるまで行われること。
- 筋肉の大きさや強さの変化を測る方法が使われていること。
- トレーニングは、最低6週間続けられること。
- 参加者は、トレーニングに影響を与える病気や怪我がないこと。
研究の結果
研究の結果、重い負荷のトレーニングをした人は、筋力がより大きく向上しましたが、筋肉の強さに関しては、低負荷と高負荷の間に大きな違いは見られませんでした。
また、筋肉の大きさの変化は、どちらのトレーニングでも似たような結果でした。
この研究からわかったことは、重い負荷を使うことで筋力がより向上する一方で、筋肉の大きさは軽い重さでも十分に増やせるということです。
- 研究2: 総負荷量の逆U字型効果
- 概要: Schoenfeldらの研究によると、総負荷量には逆U字型の効果があり、適度な負荷が筋肥大を促進する一方で、過度な負荷は逆効果になる可能性があるとされています。
- 研究3: 筋肥大はトレーニングの強度に依存しない
- 概要: 低強度であっても、反復回数やセット数を増やすことで総負荷量を大きくし、筋肥大を促進できることが示されています。
- 研究4: 筋肉構築における重さの必要性
- 概要: 2010年に発表された研究では、筋肉を構築するために必ずしも重いウェイトを持ち上げる必要はないことが示され、総負荷量の重要性が強調されています。
どちらが効果的?
この例からわかるように、軽い重量でたくさんの回数をこなす「軽重量・高回数」の方が、総負荷量が大きくなり、筋肉を大きくするためには、軽い重量でもたくさんの回数を行うことが効果的だということです。
まずは、3ヶ月間の挑戦をしてみよう
ここまでの内容を踏まえ、軽重量・高回数のトレーニングを3ヶ月間試してみることをおすすめします。
実際に自分の筋トレメニューを見直し、総負荷量を計算してみましょう。
ビフォーアフターの写真を撮って、効果を実感してみてください。
まとめ
- ポイント: 軽重量×高回数×高頻度が筋肉の肥大化に効果的。
- 注意: 軽すぎる重量は意味がないので、適度な負荷でトレーニングを行うこと。
- 実践: 3ヶ月間、軽重量・高回数のトレーニングを続けて、結果を比較してみましょう。
正しいフォームでトレーニングを行うことが最も重要です。
高重量を扱うとフォームが崩れやすく、逆に効果が薄くなることもありますので、軽重量であれば、筋肉の動きを意識しやすく、より効果的なトレーニングが可能です。
ぜひ、軽重量・高回数のトレーニングを取り入れて、理想の体を手に入れましょう!
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